4. もて耐 最終章
2006年07月21日

チーム代表よりどうしても最後に

今まで5年間『もて耐』にチャレンジしてきたが、毎年いろんな事があった。
シリンダベースパッキンが破れ焼付き、ヘッドガスケットが抜けて焼付き、コンロッドが折れる、クランクがずれる。
壊れるたびに対策をして何度となくエンジンを開けた...。
スペア-のシリンダーを用意し、クラッチを用意し、何とか完走したい思いで続けてきた。其の思いは他のどのチームよりも強かった。
しかし、次から次へと致命的な所ばかりが壊れていった。
完走したのは、急遽 RZV を持ってきた3年目のみ!思いは複雑だった。

毎年、今年が最後と言う思いでやってきた。
来年もあると思えば気持ちが逃げてしまうから。下を争うチームであってもやれる事を目一杯やってきたつもりでいる。
だが、運は味方をしてくれなかった。 今年はミッションだった...。
来年もやろうと思えば、また1年かなりのお金と時間を取られてしまう、
ミッションが壊れたから、ミッションを直してスペア-のミッションを用意すればいいのか...?
やはりそうもいかない。  進化しなければいけない!。
1年かけてやれる全ての事をやらないと『もて耐』に参戦する全ての人に失礼だと思っている。

『もて耐』をやるにあたって、新しい仲間も増えた。
部品を提供してくれた人、応援に駆けつけてくれた人、嫌な顔もせず部品を作ってくれた人...。
本当に、みんながいたから今までやってこれた。
本当に 《ありがとう》

僕は、10数年前に一度レースを止めた。
まだ20歳そこそこで全ての物事が成功すると思っていた。
真剣に世界を夢見て、スズカを走っていた。
そしてすぐに、とても高い壁にぶつかりあっさりと止めてしまった。
今日のこの思いは、あの頃と少し違う!。
お腹一杯ではないが、腹八分目ぐらいではある。 少し満足している...。
結果は出せなかったが、5年間の思い出と、仲間や、財産がある。

そして、僕達チームのみんなは《もてぎ》に忘れ物をしてきた。
オリジナル2ストバイクで完走する、そしてゴール直後にみんなで嬉し涙を流しながら抱き合う。
ビール掛けをして美味い酒を飲む。

また何時かこの忘れ物を取りに行く...必ず行く。
同じメンバーで...必ず行く。

でも、区切りをつけなきゃ。
しばらくゆっくりと景色を見ながらのツーリングライダーになります。

今まで応援して下さった、みな様、本当にありがとう御座いました。

そして、ご免なさい...。



ロスマンズハマダファンキーズ
チーム代表 浜田  和幸