サンジの口内を心ゆくまで堪能した後、今度は手に触れる肌を撫でる。 首筋を、肩甲骨を、背筋を、腰を。 手で触れながら、唇は前を舐め、啄ばみ、甘咬みする。 耳尻を、鎖骨を、乳首を、脇腹を、臍を。 立っているのがやっとなのか、ゾロにしがみ付くサンジの指が肩に喰い込む。 その脚がカタカタと震えているのがわかる。 わかっていても、座らせてやろうなどとは一言だって言ってやらない。 ――――そうしたければ自分で強請れ。 そう思いながら、ゾロはサンジにゆったりとした愛撫を施す。 これが娼婦なら、解しもせずに突っ込んでいたところだ。 身体など興味も無い。 あるのは性的欲求のみで。 それがどうだ。 目の前の身体を蹂躙し尽くしたい思いで、胸が張り裂けそうだ。 ゾロのボトムの中のそれが、何の刺激も無いのに臨戦態勢なのも全て。 サンジの身体のせいだ。 サンジの視線のせいだ。 サンジの艶声のせいだ。 「・・・・・・ん・・・ふっ・・・・・・ああ、ゾロっ・・・。」 声とともに力を指に込めて、サンジが快楽を訴えてくる。 ボトムのそこを見れば、薄っすらと湿っているのもわかって。 それがゾロには嬉しくて、布地越しにサンジのそれを舐め上げてみた。 「あああっ・・・やっ・・・・・・ゾロ、もうっ!!」 「なんだ?」 わかってて聞き返す。 それをサンジも理解しているのだろう。 ゾロを見下ろし、艶の篭った目で声でゾロに言う。 「直に・・・・・・触れよっ・・・。」 「・・・・・・了解。」 サンジのボトムのホックを外し、ジッパーを歯で下ろしてやる。 ゾロを見るサンジの顔は、これから与えられるだろう刺激に対する期待に満ちたもので。 その期待に違わず、ゾロは一気にボトムと下着を引き摺り下ろすと、涙を零しながら震えているサンジのそれを口に含んだ。 左腕で腰を抱え込み、右手でサンジの根元を少し強めに握り、軽く扱きながら裏筋を舐め上げ亀頭を舌で刺激してやる。 上目遣いにサンジが身悶えるのを見物しながら。 「あはっ・・・・・・んあっ・・・あ、あ・・・イイ・・・・・・ゾロ、気持ち・・・イイ。」 「イイか?んじゃもっとヨくしてやる。」 キッチン下の扉を開け、中から種油を取り出すと、手にべっとり付けてサンジの後孔に手を伸ばす。 入り口をゆっくり撫でて、その中心に人差し指をグッと差し込む。 すると、辛うじて立っていたサンジの脚が限界なのか。 「あああぅ・・・ダメ・・・・・・ゾロっ・・・もう立って・・・らんねぇっ・・・!」 「ああ?じゃ、どうしてぇ?」 「・・・あ・・・脚・・・・・・はっ・・・座らせ、て・・・。」 「座んのは、ダメだ。」 「やあっ・・・あ・・・・・・ゾロっ!」 「・・・オレの前で、ケツ向けて四つん這いになれ。」 そう言って、腰を抱えていた腕を離すとサンジの身体がガクッと崩れ落ちる。 そして、よろよろと身体を起こすと、ゾロに尻を突き出す格好で四つん這いになった。 もうすでにサンジの中心は限界を知らせるように、先走りをポタポタと滴らせている。 カタカタと震える目の前の身体に、ゾロは手を伸ばした。 白くて形のいい尻を撫で回したかと思うと、後孔にツプッと人差し指を突っ込んだ。 サンジの身体がブルッと震える。 それに構わず、内壁を傷付けないようにゆっくりと奥へと侵入させる。 催淫剤の効果なのか、ゾロの指を誘い込むように包み込む。 ――――この分ならもう1本くらい入りそうだな。 反対の手の指をもう1本入れて、穴を少し広げてみる。 肌が白いからか、本当に綺麗なピンク色で。 思わずしたくなって、舌をその穴に差し入れてみた。 「あああっ・・・・・・あ・・・ゾロ・・・。」 キュキュっとその穴が締まって、ゾロの指と舌を緩く圧迫する。 「気持ち、イイか?」 「ああん・・・・・・んうっ・・・すっげ・・・イイっ・・・。」 その言葉に気をよくしてグリグリッと押し広げながら指を中へと食い込ませていくと、サンジの口から漏れる声が高く響いた。 内壁のちょっとざらついた箇所を見つけ出し、そこを強く撫でるように刺激してやると細い声で啼いた。 「やああっ・・・ああん・・・・・・も、もう・・・ゾロっ、イっちまうっ!!」 「いいぜ。一回先イっとけ。まだまだ、先は長ぇんだ。」 「うぅん・・・あはっ・・・・・・ああああんっ!!!」 バタタッと音がして、サンジの腕が力をなくしてその身体が崩れ落ちる。 腰はゾロが片手で抱えていたため、尻だけ突き出す格好で。 ――――・・・そそるなぁ。 しみじみそう思いながら、自分のボトムのホックを外しジッパーを思い切り下ろしてサンジの後ろに宛がう。 「んあ?・・・・・・ゾロ?」 「いくぜ、サンジ。」 「んん?・・・んうっ!!あはぁあああっ!!」 ズブズブと減り込んでいく自分自身に煽られ、ゾロの陰茎が更に硬くなる。 それがサンジのイイところに当たったのか、サンジの背中がビクッと震え俯いていた顔が跳ね上がる。 「ああん・・・あ、あああっ・・・ゾロ、そこ・・・イイ・・・・・・ヨすぎるっ!!」 「感じとけ。てめぇがすることぁ、それだけだ。」 「あふっ・・・んんんっ・・・・・・うん、ゾロ・・・・・・好き、好きだっ!!」 「・・・・・・もっかいイっとけ!」 好きと言われ、どこか胸の痛みを感じながら、ゾロは腰を強く深くサンジの中に叩き付ける。 ゾロから与えられる刺激に、隠すことなく快感を全身で訴えながら、サンジは2度目の精を床に放つ。 サンジの内壁がそのタイミングでキュキュッと締まって、ゾロもサンジの中に情を打ち込んだ。 一頻り抱き合って、散々その肢体を貪り尽くして。 今自分の腕の中で、満たされたように笑んで眠る男を見ながら。 ゾロは、自分の胸の中に残る罪の意識と虚しさに苛まれていた。 サンジが自分に抱かれたがったのは、全てラム・スイッチとかいう香料のせいだ。 愛しい者を見るように、自分に視線をむけたのも。 それに対して、自分はどうだ? それをいいことにキスして、抱いて、突っ込んで。 金で買って抱いた女なら、事後すぐに寝ちまうか、一緒にいてと差し出された手に金を握らせて、はいさよならだってのに。 腕枕なんかしてやって、その細腰に手なんか回しちまったりして。 ともすればもう一度と望んでしまうなんて。 「やべぇな・・・・・・。」 誰に言うでもなく、ゾロがぼやく。 サンジを嘘の恋に陥れたのがラム・スイッチなら。 自分はそのサンジに入れられてしまったのだろう。 本物の恋のスイッチを。 サンジの為を思うならば、このままサンジをおいて一人で寝かせてやった方がいい。 誰よりも早く起きるサンジだ。 目を覚ました時、身体に違和感を感じても一人ならば何があったかわからないだろう。 プライドを傷付けることもない。 だが・・・・・・。 腕を外そうと動かすと、心配そうな顔をして擦り寄ってくる寝顔に勝てずに。 ゾロはサンジを腕の中に抱き込むと、目を閉じる。 ――――なるようになれ、だ。 もぞもぞと腕の中で何かが動く気配がしてゾロが目を覚ませば、目の前でこちらを見て固まっているサンジがいた。 「あ・・・えっと・・・・・・・・・オレ・・・。」 「目ぇ覚めたか?」 「・・・・・・おう。」 サンジが半身を起こすと同時に、ゾロがう〜んと伸びをしながら起き上がる。 2人で被っていた毛布がはらりと下に摺り落ちて、上半身が露になる。 何も身に着けていない裸の上半身が。 サンジに至っては、その白い素肌に鬱血の跡がチラホラあって。 ババババッと顔と身体を朱に染めたかと思うと、慌てて傍らに置いてあったシャツを引っ掛けている。 ゾロはそんなサンジに苦笑しながら、自分も服を身に着けて立ち上がる。 「ゾロ。・・・・・・オレ・・・てめぇと・・・・・・。」 「ん?・・・まぁ、そんなとこだ。」 俯くサンジの顔は伺えないが、何でそんなことになったのか悩んでいるだろうことは容易に想像できる。 況してや、ラム・スイッチの効いている間の記憶はないらしいから。 普段喧嘩ばかりの自分達だ。 プライドだけは人一倍持ってるサンジと自分がヤったとなれば尚更だろう。 「オレが悪い。てめぇのせいじゃねぇ。気にするな。」 ゾロが優しく声を掛ける。 顔を上げて自分を見るそのサンジの表情は、嫌悪感丸出しかと思いきや戸惑いを隠しきれない様子で。 だから、ゾロは言葉を続ける。 サンジがこの事を早く忘れられるように。 「てめぇは覚えてねぇんだろ?気に掛ける必要はねぇ。てめぇが昨日のおやつに使ったラム・スイッチって香料のせいだ。てめぇが気に病 む事はねぇ。」 「ラム・スイッチが?」 「ナミから聞いてねぇか?食った後、ラム酒飲むとやべぇらしい。」 「・・・・・・・・・ゾロ、忘れて・・・くれるか?」 珍しく殊勝に頼んでくるサンジに、思わず肯定の返事をしそうになったが・・・。 ――――・・・・・・嘘は吐けねぇ。 ゾロは真剣な顔をしてサンジに言う。 「オレは忘れねぇぞ。」 「え?」 驚きと戸惑いと少しの怒りを含ませた声と表情で、サンジがゾロに問う。 そんなサンジをゾロは見つめる。 胸の内の想い、全てを込めて。 「オレは忘れねぇ。生まれて初めて好きなヤツとしたSEXだ。忘れられるワケねぇだろ。」 呆然とするサンジに背を向けて、ゾロはその場を後にする。 言いたい事は言った。 この先、サンジに嫌われようが避けられようが、この気持ちだけは変えられない。 ――――まぁ、こういうのを、切ねぇって言うんだろうな。 そう思いながら、ラウンジを出て後甲板へ足を向けたその時。 中でガタタと音がして。 少しして、ラウンジから駆け出してくるサンジの足音に、ゾロが振り返る。 目が合う。 「ゾロ・・・・・・オレ。」 「・・・・・・?」 呼び止めてきたサンジは顔を真っ赤にして、ゾロからふいっと視線を逸らして。 何が言いたいのかはわからないが、とりあえず立ち止まってサンジの言葉をゾロは待った。 「オレも・・・・・・その、忘れたくねぇから。」 「あ?」 「だから・・・・・・・・・好きなヤツとの・・・SEX。」 「?・・・おう。」 「だからよっ!」 「何だ?」 急にこちらを向いて、大声で怒鳴って、更に顔を赤くしたかと思ったら俯いて。 「だから・・・・・・もっかい、シたいってぇか・・・その・・・。」 「・・・・・・あぁっ?!」 ――――シたい? ――――シたいって、何を? ――――この流れでいったら、SEXか? ――――SEXしかねぇよな? ――――冗談でしたじゃすまねぇんだぞ! ドスドスと音を立ててサンジに近づけば、逃げることなくその場に立ってくれていて。 ギュッと抱きしめれば、背中に手を回してくれて。 頬に手を載せれば、その真っ赤になった顔を上げてくれて。 ラム・スイッチが効いてた時のサンジとは全然違うというのに。 あの時のサンジの方が素直で艶っぽかったというのに。 今のサンジの方が何倍も可愛く見えるとは。 ――――オレも、完全にスイッチ入っちまったな。 へっと笑ってサンジに問い掛けた。 「もっかい、いいのか?」 「・・・何回も言わすな!」 文句を言いながらも、目を閉じてくれて。 「好きだぜ、サンジ。」 「オレなんかずっと前から、心底惚れてたって〜の。」 茶化す様な口調ながらも、欲しかった言葉もくれて。 ゾロはそんなサンジの言葉に応える様にキスをする。 少し開いた唇から舌を入れて、サンジがその舌に舌を絡ませてきて。 抱き締める腕に、自然と力が入って。 昇り始めた朝日が、ラウンジ前で互いの身体に腕を回して口付け合う2人を明るく照らし出した。 「朝のコーヒー、淹れてもらえないわね。」 「ま、しょうがないんじゃない?昨日の今日だし。」 それを真下から見上げる女性陣。 どうなったか気になって、早起きしてみたら・・・。 「でも、まさか剣士さんがね。」 「うん、ゾロもだけど、サンジくんもよ。あのラム・スイッチの催淫効果は相手に惚れてなきゃ、出ないんだもん。」 「別のスイッチ、押しちゃったってとこかしら?」 「あ、ロビン、旨いこというじゃない。」 「とりあえず、よかったんじゃない?私達は部屋で朝の1杯といきましょ?」 「そうね、ロビンの淹れてくれるコーヒーはサンジくんのとまた違っておいしいもの。」 小声で話しながら、倉庫へ消えていく女性陣。 そんなナミとロビンに気づくことなく、キスに夢中な2人。 2人がラム酒とラム・スイッチの力を借りて、押したモノ。 それは・・・・・・ 相思相愛のボタン・・・・・・ラブ・スイッチv END まーるさん、ハッピーバースデーvv 貴方が生まれたこの日に感謝して! |
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リク内容を遵守v「もう一回したい」ってゾロに言うサンジvv
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