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手に氷水の入ったトレイを持って、ラウンジを出る。 少し足元がスースーするけれども、これもゾロの為だ。 そう思って、サンジは後甲板へ向かった。 ゾロは案の定、蜜柑畑へ上がる階段の脇で座りながら寝こけている。 その無防備な寝顔にちょっと見惚れながらも、トレイを階段に置いてゾロの前にしゃがみ込む。 そして、ゆっくりゾロの顔に自分の顔を近づけていき、唇にそっとキスを落とした。 当然、そんなんじゃゾロは起きない。 だから、サンジはゾロの顔の脇に手をついて、もう一度口付ける。 今度は、薄く開けられた唇から舌を滑り込ませて、中を探り、舌を確認するとそれを舐め取るかのように絡ませていく。 流石に起きたのか、サンジの後頭部に先ほどまで垂れ下がっていたゾロの掌が載せられる。 その手がサンジの髪を愛おし気に撫でながら口付けを深くしていく。 角度を変えて、絡ませ、解き、啄ばみ、挟み込み、軽く歯を立てて。 漸く唇が離れて、サンジは名残惜しそうにホウッと息を付く。 それを合図にゾロの瞼が、ゆっくりと開いた。 そして、・・・・・・・・・目が点になった。 「なんつーカッコしてんだ、コック?」 ゾロが驚くのも無理は無い。 目の前に居るサンジはいつもの黒スーツではない。 シャツとスラックスでも、Tシャツとジーンズでも、ポロシャツとパンツでもない。 ピンクのプリンセスラインのワンピース。 フリルの可愛いエプロンと、そのお揃いのメイド風帽子。 ワンピースの裾から覗くペチコート。 脛毛の剃られた両脚に履かれた白いストッキング。 そう、あのレストランのウエイトレス用制服を身に纏っていたのだ。 あの女の子が気に入ったんじゃなければ、あの格好だろう。 意外とコスプレも好きなのかもしれない・・・・・・あのエロ親父は。 そう思ったサンジは、彼女から借りてきたのだ。 これで、ゾロも喜ぶだろう。 真昼間から甲板でヤられちゃうかもしれないが、それはそれ。 とにかくゾロの嬉しそうな顔を見たいサンジは、足りない頭を捻りに捻って考えた作戦だった。 だったのに・・・・・・。 ゾロは唖然としたまま固まっている。 今朝に続いてまたしても、あれ?と首を傾げてゾロを見るサンジ。 海から吹き付ける風が2人の間を通り抜けていく。 |
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サンジが、ゾロの横でタバコをふかす。 傍目から見ても、がっかりしているのが丸判りの様子で。 それを見て、何か言いたげにゾロが視線を寄越すのだが、あまりにも落ち込みすぎてサンジがゾロに声を掛けられない。 だって、一生懸命考えて喜んでもらおうと思ったのに。 ゾロは、平常通りだったり、唖然とするだけだったり・・・・・・サンジの見たい顔にならないのだ。 もうどうしていいかわからず、ただ呆然とタバコを吸うしかないサンジだった。 こんなことなら、昨日の夜のあの時の顔の方が、よっぽど嬉しそうだった。 前に和食の会席作ってやった時の方が、今朝の酒を貰っていた時の方が。 でも、それじゃいつもと変わらない。 もっと他に何かないのか、違うことで喜ぶゾロの顔が見たいと思うのは、サンジには荷が勝ちすぎるのか。 「・・・・・・・・・おい。」 漸く、ゾロが声を掛けてきた。 いつもの尊大さは形を潜め、サンジの様子を伺うように。 誕生日に気を遣わせるのも悪いと思うが、サンジも一杯一杯で。 ゾロの方をチラッと上目遣いに見ると、ここは一つ聞いてみることにした。 「結局、何だったんだよ?」 「あ、何が?」 「てめぇがあん時、見てたもん。」 サンジがそう言うと、ゾロは全く検討がつかないようで、何のことだとサンジに聞く。 だから、サンジは昨日レストランを覗き込んでたゾロを見たこと、ゾロが逃げたあと中を見たら今朝来た女の子がこの格好して働いていたこ と、ゾロが喜ぶならと彼女に来てもらったり、この服借りて着てみたりしたことを話した。 「でもよ、てめぇちっとも喜ばねぇじゃん。一体、ありゃ何だったんだよ。」 「・・・・・・・・・女?」 「そ、レディ。」 「・・・・・・・・・この服?」 「そ、このカッコ。」 「・・・・・・・・・。」 「・・・・・・・・・わかんねぇのかよ。んじゃ、可愛い感じのレストラン。」 「レストラン?」 「レディ同士か、カップルか、ちっこい子連れのマダムが入るような。」 「女・・・カップル・・・ガキ・・・・・・ガキって、あ!!!」 途中でゾロの口調がガラッと変わったので、目線を海からゾロに向ければバツの悪そうな顔でそっぽを向いている。 それを見て、サンジが頭から追い出しかけていた疑念が復活した。 (やっぱり、やっぱりゾロは・・・・・・。いやでも、覚えてねぇみたいだったし。んじゃ・・・・・・っ!!) 「てめぇ、もしかしてこのカッコしてる彼女が良かったのかよっ!!」 サンジの言葉にはぁ?と素っ頓狂な声を上げてゾロが振り向く。 「何で、そーなんだよ?」 「だって、そーだろがっ!この服じゃない彼女じゃダメで、このカッコのオレがダメなら、そーなるだろがっ!!」 「アホか、てめぇは!!どんなに好みのカッコでもてめぇじゃなきゃ意味ねぇし、てめぇならどんなカッコでもいいんだよ、オレぁ!!!」 「−−−−−っ!!」 ボンッとサンジの顔が真っ赤に染まる。 普段そんなに言葉で伝えてこないゾロだが、一旦口を開けば誑しの素質十分の天然男なのだ。 今の言葉で舞い上がりそうになったサンジ、ハッと我に返って考える。 (危ねぇ、危ねぇ。ゾロにその気はなくても、危うく誤魔化されるとこだったぜ。) 「んじゃ、何なんだよ?」 と少し寂しそうな顔をして聞いてやると、ウッとゾロが言葉に詰まる。 ゾロはこの手のサンジの顔にも弱いのだ。 う〜っと唸っていたゾロだが、サンジの表情が変わらないのを見て取ってふ〜っと溜め息を付く。 そして徐に口を開いた。 「…・・・・・・ンチとチョ・・・・・・。」 「は?何だって?」 ボソボソッと囁かれた声が聞き取れず、もう一度言うように顔を覗きこんで促す。 目の前に居るサンジから視線を外して、ゾロが大きな声で叫んだ。 「だからっ!お子様ランチとチョコパフェ!!」 「−−−−−は?」 言われた言葉が即座に理解できずに、サンジが口をポカンと開けた。 そんなサンジを見て、恥ずかしさから視線を海に逸らしてとゾロは一所懸命説明する。 「まだ、ガキん頃の話だ。道場仲間によ、誕生日に外食に連れて行ってもらえるんだってヤツが居て。 オレんとこは絶対外食なんぞしねぇウチだったから、なんとなく羨ましくてよ。 で、そいつが誕生日の日だった。道場の帰り道、偶々街のレストランに居るヤツを見たんだ。 その時、ヤツが美味そうに食ってたのがお子様ランチで。 んで、次の日そいつに話を聞いたら、その店じゃ誕生日に食事した子供にチョコパフェがサービスで付くんだっつってて。 おっきくなったらオレもって思ってたんだが、年齢制限があったりしてよ。 それに、この図体じゃ頼むのこっ恥ずかしいだろが。」 「・・・・・・・・・で?」 「・・・・・・で、あの店の前偶々通り掛った時にトレイの上に乗ってたのが、昔見たのと全く同じお子様ランチと想像してたチョコパフェだったか らよ。 つい、見入っちまったんだよ。」 「・・・・・・・・・。」 「おいっ、聞いてんのか?」 ゾロが返事をしないサンジに訝しげに視線を向けると、サンジは呆然としたまま固まっていた。 そして、機械のようにカクカクとゾロの方を向くと、引き攣った顔でゾロを見る。 「・・・・・・お子様、ランチ?」 「・・・おう。」 「チョコパフェ?!」 「・・・・・・おう。」 ゾロが少し顔を赤くして、サンジの問いに肯定の返事をした途端、サンジがブーーーーッと吹き出した。 「あっはははは、ははっ・・・・・・てめ、くっくっく・・・・・・マ、マジ・・・・・・か・・・よ・・・・・・ぶはははっ!!」 「−−−−っ。・・・・・・だから、言いたくなかったんだよ。」 仏頂面で海面を睨みながらも顔の赤さはそのままの剣豪を見て、サンジが腹を抱えて笑い転げる。 後甲板をコロコロと転がりながら笑いが止まらないサンジに、フンッとゾロがそっぽを向いて立ち上がろうとした。 それを、サンジが慌てて止める。 「ははは・・・・・・ま、まぁ、待て。くっくく・・・わかった。・・・・・・はぁ〜、納まった。もう笑わねぇ。そっか、そういうことか。」 「おう。」 サンジはゾロの肩をポンポンと叩いて、立ち上がる。 ゾロがサンジを見上げると、サンジは身体を屈めてゾロの唇に軽くキスをした。 「なっ?!!」 「待ってろ、クソ剣士。オレがとっときの『特別剣豪誕生記念お子様ランチ、チョコパフェ付き』作ってやらぁ!!」 そう言って、サンジはスカートを翻し、柵を飛び越え上陸する。 「おいっ!!てめぇ、そのカッコ・・・・・・。」 と止めるゾロに、待ってやがれと言い残してサンジは一目散に街へと向かった。 ゾロが欲しがってたもの、今まであげたことのないもの、それが自分の手で作り出せるのだからサンジは嬉しくて仕方ない。 例え、街中をエプロンドレスをヒラヒラさせて皆の注目を浴びたとしても、そんなの何の苦にもならなかった。 サンジはまず、件のレストランへと走った。 駆け込んできたサンジの姿を見て、例の彼女はキャッと喜んだ。 私より似合ってるとお褒めの言葉をくれる彼女に、店のメニューと素材を分けてくれるよう頼んだ。 もう夕方とも言う時間に、新鮮な材料を全て揃えるのは殆ど不可能だからだ。 快くOKしてくれ、5人分の材料を揃えてくれた彼女と店のシェフにお礼をいい、サンジはGM号へ取って返す。 そして、着替えることなく準備に取り掛かる。 先程見たメニューに載っていたお子様ランチは、チキンライス、オムレツ、生野菜、爪付き蟹クリームコロッケ、エビフライ、ポテトサラダが綺 麗に盛り付けられていた。 そして、チョコパフェは下にシリアルのみでチョコアイスの上にバニラアイスが乗っかり、チョコソースがかけられウェハースが添えられてい た。 それを、1つ1つ作り上げていく。 勿論、サイズはビッグサイズ。 超特大のお皿に、丼をひっくり返したかのようなチキンライスを筆頭にお子様ランチを仕上げていく 時間が無いのでアイスは貰ってきたが、チョコソースはゾロ用にブランデーを入れて少し甘さを控え大人の味に。 ゾロの好みを考えて、一生懸命作るサンジの心は浮き立っていた。 出来上がったそれらを目の前にして、ゾロの顔が輝いた。 スゲェと感嘆の声を上げるゾロに、サンジの顔も綻んだ。 一心不乱に頬張るゾロの目の前に座り、その姿を眺めて幸せを噛み締める。 一瞬で空になった皿を片付け、冷蔵庫からパフェを取り出し、恭しくそれをゾロの前に置き言った。 「誕生日おめでとうよ、クソガキゾロ。」 「・・・・・・ガキ言うな。ま、でも、ありがとよ、クソコック。」 ゾロはそう言うと、サンジに向かって手招きをし、膝をポンポンと叩いた。 サンジはへっと笑いながら席を立ち、ゾロの膝にチョコンと跨った。 「・・・・・・なんだよ?」 「一緒に食おうぜ。」 一口分のアイスクリームを掬うと、ゾロはそのスプーンをサンジの口元に運ぶ。 サンジが口を開けてそれをパクンと食べると、ゾロが唇を合わせてきた。 ゾロの舌がサンジの唇を割り、そのまま差し入れられてサンジの舌と一緒に溶けるアイスクリームの味と感触を味わう。 「ん・・・・・・・・・ぷはっ、アホ。折角の冷たいアイスが台無しじゃねぇか。」 「何言ってやがる。てめぇの舌と一緒の方が断然うめぇ。」 「やっぱ、アホだな、てめぇは。・・・・・・でも、確かに悪かねぇ。」 サンジがそう言って口をあ〜んと開ける。 ゾロは笑いながらサンジの口にアイスを運び、スプーンを抜き取ると変わりに舌を入れてくる。 唾液と甘いアイスと仄かに苦いチョコレートソースが2人の口の中で広がる。 最後まで、そうやって食べてしまうとゾロが情欲に満ちた瞳でサンジを見つめた。 「もう1個、食べてぇもんがある。」 「・・・・・・それが、1番欲しいもんだっつーなら、考えてやらねぇでもないぜ。」 サンジの返事にゾロがニヤッと笑みを浮かべる。 なんだかんだ言っても、サンジも欲しいのだとその表情が艶めいてゾロを誘う。 「あったりめーだろ、クソコック。」 ゾロはサンジの耳元にそう囁くと、耳朶を軽く咬んだ。 |
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「あ・・・・・・あぁっ・・・ゾロ、ダメっ・・・。」 「あぁ?何がだ。腰揺れてんぞ。イイって言ってみろ。」 サンジのスカートの中でゾロが話す。 サンジはシンクを掴んで、膝が崩れ落ちそうになるのを堪えていた。 あの後、ゾロはサンジを抱きかかえ、シンク前まで連れて行き立たせると、サンジにキスをしながら服を脱がしに掛かった。 ゾロの食い尽くされるようなキスに、とことん弱いサンジ。 いつもなら、サンジがそのキスに翻弄されている内にスッポンポンにされ、床に転がされるのだが。 今日は、サンジのその格好がお気に召したのか、ゾロは全部を脱がさなかった。 ワンピースの後ファスナーは全開で、エプロンを上に着けたまま肩と胸を露にされ、下着を脱がされる。 そして、サンジをシンクのほうへクルッと向きを変えさせると、後からギュッと抱き締められ首筋にゾロの息がかかる。 その吐息にさえ感じて、サンジがビクッと身体を震わすとゾロがサンジの身体とエプロンの間に手を入れてくる。 指で胸の突起を摘まれると、思わず声が上がる。 もう一方の手がスカートの中に差し込まれ、後から前に裏筋を撫でられ膝がカクカク揺れる。 「ん・・・・・・んあっ・・・ゾ、ロ・・・。」 「こういうカッコもいいな。最初見た時ぁ、ぶったまげたが・・・。」 ゾロはそう言いながら、サンジの項をベロッと舐める。 「いい感じだ。今日はこのまましようぜ。」 「・・・・・・てめっ・・・ダメ・・・・・・こりゃ、あっ・・・借りモ、ン・・・。」 「何言ってやがる?もう返せねぇだろ。ほら・・・。」 ゾロが胸を弄っていた手でサンジの手をシンクから離し、スカートの内側へと導く。 サンジの勃ち上がったそれの先があたる部分に、手を持って行きゾロが言う。 「な、てめぇの先走りでもうビショビショだ。いつもより、感じてんじゃねぇのか?」 「っ!!・・・くそっ・・・・・・買、い取り・・・かよっ・・・。」 「・・・・・・ちゃんと、前持ってろ。これ以上濡らしたくねぇならな。」 ゾロはそう言うとスッとしゃがんで、シンクに背中を向け、サンジとシンクの間で膝立ちになりスカートの中に頭を突っ込んだ。 「・・・あ?」 サンジが訝しげな声を上げて下を向き、ゾロの行動の意味を目で確かめようとしたその瞬間、 「うあっ、・・・・・・あああっ・・・な・・・馬鹿、か・・・んあっ・・・。」 自身を包む熱く湿ったものにそれがゾロの口の中だと知る。 ゾロはサンジの尻に手を伸ばし、撫で回しながらサンジの雄をしゃぶる。 ただでさえ、このシチュエーションに恥ずかしさといつも以上の興奮を覚えているのに。 誰も居ないとはいえ、自分の仕事場であるキッチンでこんなことをこんな格好でされたら・・・。 (明日っから、ここ立つ度に思い出しちまうだろが・・・!) そう思いながらも、強烈な快感に理性が吹っ飛びそうになる。 もっともっとと誘うように腰が揺れ、もう耐え切れないと膝が震える。 ゾロがオイルか何かを使って指をニュルッと後に入れてきた時には、ただシンクにしがみ付くしかできないサンジだった。 漸く横になることを許された時には、もうサンジはふにゃふにゃで寝かされた場所に気付く余裕も無かった。 ラウンジの床の上ではなく、まだ食べ終わった食器も片付けられていないテーブルの上。 いつものサンジなら、冗談じゃねぇと蹴りの1つも繰り出されるのだが。 サンジは、自分を心底欲しそうに見下ろすゾロに自ら手を差し伸べる。 「・・・あっ・・・・・・やく、早く・・・・・・も、ゾロっ!」 サンジがそう言うと、ゾロがゴクンと喉を鳴らし圧し掛かってきた。 「あんま、煽んな。加減できねぇぞ。」 「だ、れがっ・・・しろっつった・・・よっ!も、いいから・・・。」 ゾロの首に手を廻し、口から舌を覗かせてサンジがキスを強請る。 そんなサンジの様子にゾロがニヤッと笑って唇を寄せる。 そして、舌を絡ませあいながら、ゾロがボトムのファスナーを開け、取り出した自身の先をサンジの後孔にあてる。 サンジが、んっと息を呑んだのをほくそえんで見ながら、ゾロはゆっくりと腰を進めた。 「んんっ・・・ん、んぅっ・・・・・・んんーーーーっ!!」 自分の中を押し分ける様に入ってくるゾロのそれを、サンジは背を撓らせながら受け入れる。 唇は深く合わせられたままで。 上も下もゾロで塞がれているこの状況に、サンジは底知れない満足感を覚える。 (ゾロの誕生日なのに、オレがプレゼント貰ったみてぇ。) そう思い、潤んだ瞳を細めてサンジが微笑むと、ゾロがその目尻にキスをくれた。 そして一言、 「最高の誕生日プレゼントだな。」 と言うと、ゾロが余裕の無い顔でサンジの中を攻め始めた。 同じことを考えてたんだと甘い幸せに酔いながら、サンジはただひたすら欲望の波に飲まれていった。 「・・・で、満足したのかよ?」 事後の気だるい身体を持て余しながら、サンジが煙草片手にゾロに問う。 結局、最後まで半裸状態でヤってしまい、当然借りてきた服は精液とオイルでベタベタで。 脱いでしまいたいのは山々だが、替えがこの場にある筈もなく。 仕方なくペチコートだけ脱いで、ベンチに座り壁に凭れているゾロに背中を預けていた。 「んあ?あぁ、旨かったぜ。メシも、デザートも、あと・・・・・・。」 「あと?」 「メインディッシュも。」 「?!!」 サンジがその意図するものに気付き、顔を真っ赤にして振り向けば、意外に真剣な目が自分を見つめていて思わずドキッとする。 そして、ゾロが頬を染めながらきょとんとしているサンジの額に軽くキスを1つ。 「ありがとな、サンジ。」 「・・・・・・ゾロ。」 「てめぇが一所懸命、オレの為に女呼んだり、んなカッコしてくれたりしたその気持ちは嬉しかった。だがな・・・・・・。」 「・・・・・・・・・。」 「オレにはてめぇだけだ。外側なんざどうでもいい、素のてめぇに惚れてんだ。それだけは覚えとけ。」 ゾロの言葉に胸が痛くなる。 やっぱり、自分がプレゼント貰った気分だと改めて思う。 コクンと素直に頷いて華が綻ぶように笑うサンジに、ゾロのほうこそノックアウトされたことにも気付かずに。 「また、お子様ランチ作ってやる。」 「おう。」 「チョコパフェもな。」 「・・・・・・・・・。」 「んだよ、いらねぇのか?ガキんちょゾロ。」 「だから、ガキ言うな。・・・・・・その、な。」 「なんだ?」 言い淀むゾロにサンジが首を傾げて先を促す。 そんなサンジに、ゾロは思い切ったように言った。 「オレ限定、な?お子様ランチも、チョコパフェも、・・・・・・あと、てめぇも。」 ガキくさい台詞に、サンジが思わずぷっと吹き出す。 膝の上でケタケタ笑うサンジを、ゾロが頬をプウッと膨らませて睨み付ける。 そんなゾロの頭を撫でて、サンジが笑いながら答えた。 「あぁ、残さずちゃんと食えよ。オレ様メインの三刀流剣士限定スペシャルメニューだ。」 「絶対腹一杯にはならねぇな、メインに関しちゃ。」とゾロが言い、 「そーゆーとこは親父臭いんだよ。」とサンジが返す。 熱いキスを仕掛けてくるゾロの、それを嬉々として受け入れるサンジの幸せな誕生日の夜が更けていく。 HAPPY BIRTHDAY ゾロ! 剣豪と、その最愛のメインディッシュに、幸多かれ!! END |
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誕生日のゾロの為、メイドコスするサンジvご奉仕もvv
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