1.刻字の始まり

紀元前1600年頃の甲骨文あたりに始まります。
亀の腹甲に刻されたもので占いの結果が刻されたもの。近年更に紀元前20
00年頃の陶辺刻字も見つかっていますが、まだ解読には至っていません。
従って、刻字の始まりは、およそ今から4000年前にさかのぼるとも言わ
れています。


2.刻字とは

文字を刻すとういう行為は、文字の起こりとほぼ同時期に行われてきたと考
えられ、4000年の歴史がある訳です。
現代のような印刷技術の無かった頃、石や木や金属あるいは獣骨文字を刻し
保存してきた歴史です。
古くは、美しい書跡を上手な刻し手(職人的な人)が刻していたのが大半で
自分の書いた書を自分で刻すという事は見られませんでした。
そこで現代に至って現代刻字という考え方が生まれました。自分の書いた書
をさらに生かすように自分で思うように刻すという表現形態で、アートとし
てとらえます。それが現代刻字「自書自刻」の精神です。


3.普及活動

論古社では、普段のおけいこで書を基本から学びながら年に数回、刻字作品
を制作し、春の論古書展で発表し、お互いの研鑚に務めています。
また初心者のために1月頃の2日間で初心者講習会を開いて普及に務めてい
ます。


4.日本刻字協会

全日本的な組織で、会報の発行はもとより、講演会、研修会、そして刻字作
品のみによる日本刻字展という公募展を毎年、東京都美術館で開催し一般の
人たちへの理解に務めています。


5.刻字の魅力

何といっても平板な書の世界が、半立体的な世界に変貌することです。
書の線に刀の鋭い切れ味を加えて更に魅力あるものとなります。
さらに加えて、着色する楽しさがあります。単なる白黒の世界から抜け出し
て、色の組み合わせの面白さは、正に絵画的要素をも秘めています。