そう、そこそこ




なんで、てめぇは気が付くんだろうな。


例えば、この島に着いた時だ。
珍しく皆揃って宿取る事になって、そこに向かってた。
てめぇは先頭をナミさんと話しながら歩いてて、ちっと面白くなかったオレは最後尾を更に離れてついてったんだ。
したら、露天の女将が声掛けてきて、結構面白そうな食材だったから、つい話し込んじまった。
ま、宿の場所は聞いてたから大丈夫だろうと思ってさ。
一通り話聞いて、出航する日にまた寄るって言ってふと顔上げると、そこ曲がるってとこにゾロが突っ立ってた。
オレと目が合うと、チッて舌打ちして
「早く来い、アホコック。」
って口では言いながらもオレが追いつくのを待っててくれた。
案の定、ゾロは道解ってなくてオレが連れてってやったんだけどよ。


それから、夕食ん時だ。
相変わらずルフィの食欲は底無しで、皿が出てくる端から浚ってっちまう。
ま、クルー達はそんな事は慣れっこで、オレも別に気にしちゃいなかったんだ。
だが、ここの名物料理が運ばれてきて、肉をメインにしたもんだったからルフィの目の色が変わった。
口に入れてる間に次のに手を出して、オレが取る前に後一個になっちまった。
当然ルフィが食べるだろう、一口位食べてみたかったなと諦めていたら、ルフィが取るより早くゾロがナイフでブッ刺しやがった。
まだ口ん中でモグモグやってるにも拘わらずだ。
ルフィはギャーギャー言ってるし、オレも大人気ねぇなぁと思ってたら、
「おらよ。てめぇ、一口も食ってねぇだろ。」
って、オレにナイフごと差し出しやがった。
オレも周りも一瞬固まっちまったね。
正気を取り戻したルフィが、
「そうだったのか。悪ぃ、サンジ。」
とか言ってくれて。
オレは思わずゾロに礼を言うのも忘れ、
「ナイフでブッ刺すんじゃねぇ!」
って怒っちまった。


んで、今だ。
「……ん、あっ………ゾ、ロ………んで、そこ………ばっ!」
「最近、見つけたんだ。ココてめぇのイイトコだろ?」
そう、ゾロはオレん中に凶悪な息子を沈めながら、オレの隠れた左側の目尻に舌を這わせてやがる。
「あ、んなと……こ、いっ……から………、ごけって。」
「てめぇの気持ち良さそうな顔見んのが、いいんだよ。」
「んっ、……クソッ、…………んでだよ!」
オレが怒鳴ったら、ゾロが真面目な顔でオレの頬を両手で挟んで言い放った。
「てめぇに惚れてっからに決まってんだろが、このエロコック。」
「―――――!!」
瞬時に真っ赤になっただろうオレに、ニヤッと不適に笑うと腰をこれでもかって程激しく動かしてきた。
余りの快感に意識がぶっ飛びそうになりながら、ゾロの首に腕を回し抱きしめた。
そして最後の瞬間を感じながら思った。


なんで、てめぇは気が付くんだろうな。
その時、オレがお前に無意識に望んでる事によ。


そっか、オレに惚れてるからか………。


嬉しい確信と絶頂の感覚に身を震わせながら、オレは意識を手放した。



END


ゾロはサンジにいつもベタ惚れv




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